2017/05/11

抗糖化について


抗糖化について


糖化とは、身体の中でタンパク質と余分な糖が結びついてタンパク質が変性、劣化してAGEs(糖化最終生成物)という名の老化物質を生成する反応をいいます。この老化物質AGEsは分解されにくく、そのAGEsの蓄積は肌や髪、骨など全身の老化を進行させ、さらに体調不良や様々な病気(糖尿病、高血圧、がん等々)の温床にもなります。


糖化を体温の熱が引き金になることから身体が「こげる(焦げる)」とも表現します。

たとえばホットケーキのように、タンパク質を多く含む牛乳や卵に砂糖を混ぜて焼くと、こんがりと褐色に変化し美味しそうな香りを放ちますが、この反応こそが糖化反応です(一般的にはメイラード反応ともいわれ、料理の場合は風味が増して良いのですが・・・)



例えばこのAGEsが真皮のコラーゲンに蓄積すれば、肌の弾力が失われてたるみやくすみ、シワへと展開してしまいます。血管に溜まれば動脈硬化、骨なら骨粗しょう症とあらゆる細胞や臓器に影響を及ぼします。実際、骨が糖化反応でAGEsが蓄積すると、骨は過度に老化して次のような褐色の状態になってしまいます。







さて、ここでもう少し糖化についてみていきましょう。

身体の臓器や組織を構成しているタンパク質と糖分の不規則な結合(糖化)によって産まれるAGEsAdvanced Glycation Endproducts:最終糖化生成物)は、タンパク質の褐色変化(硬化性変質)を引き起こすことで老化を加速させ、上記のように骨粗しょう症のほか様々な病気(糖尿病、高血圧症、がん等々)をもたらすことが近年の研究でわかってきました。


つまり、糖化のもたらす恐ろしさとは、最終的に老化を促進する遺伝子のスイッチを押してしまうことにあります。





糖化反応は、血糖値の急激な上昇の繰り返しや慢性的な高血糖状態、さらには、糖とタンパク質との接触時間が長ければ長いほど進んでいき、歳を重ねること(加齢)はもとより、不適切な生活習慣(ライフスタイル)によって必要以上に糖化が進み、糖尿病やがんなどあらゆる病気の温床となってしまうのです

糖は生命を維持するために必要不可欠なエネルギー源です。しかし、不適切な生活習慣によって代謝能力が低下すると、糖化によって作り出された老化物質AGEsを除去できなくなり、やがて生体内で様々なトラブルを引き起こします。私たちが生きていく上で糖化をまったく起こさないことはもちろんできませんが、できるだけそのリスクを下げていくことはできます。

アンチエイジング医療は、AGEsなどの老化物質を除去することを基本としています。糖化や酸化によってもたらされた病的な老化状態を治療し、できるだけ正常な老化の状態に近づけ、健康長寿をめざすことを最大の目標としています。
 

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